居酒屋ぼったくり / 秋川滝美

 

居酒屋ぼったくり

居酒屋ぼったくり

 

 

内容(「BOOK」データベースより)

東京下町にひっそりとある、居酒屋「ぼったくり」。名に似合わずお得なその店には、旨い酒と美味しい料理、そして今時珍しい義理人情がある―旨いものと人々のふれあいを描いた短編連作小説、待望の書籍化!全国の銘酒情報、簡単なつまみの作り方も満載!
 

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

秋川/滝美
2012年4月よりオンラインにて作品公開開始。2012年10月、「いい加減な夜食」にて出版デビューに至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
 
------------------------------------------------------------
前々から気になってた本でして、今回新書で買ってみました。
古本でも全然気にしないで読むのですが、なぜか新書のほうがすらすらって読めるので不思議。新しい本のほうがお金払ってるし…って心のどこかで思ってるのかも。
 
 
僕の好きな小説のジャンルはホラー系が好きでよく読むのですが、他にもおいしそうな料理が出てくる本が好きで有川浩の「植物図鑑」はおいしそうなものが出てて好きでした。
今回の「居酒屋ぼったくり」もおいしそうな料理が出てくるのかも!?って期待を抱いて読みました。期待通りにおいしそうな料理とお酒が出てきて出てきて…
軽く作り方とかも載っててほんとに作ったろうかなって思ってしまうほど美味しそうなものでしたね…食べたい。
 
 
 
ネタバレになってしまうかもしれないのですが、一番好きだったところを紹介。この本の主人公の女店主の美音さんが自分の名前の漢字を説明するときに「美味しい音で美音です」って言ってるところがありまして。小説内でもツッコミを入れられてたのですが、美しい音ではなく美味しい音だそうで。なんでも美味しいものには音があると。これすごく好きな表現だなって思いました。美味しいものには音も色も本当にいろいろなものが詰まってるのではないかって改めて再認識しました。これから美味しいものを食べるときには、そのものから発する「音」にも意識を置いてみようっと。
 
 
ただただ美味しいものをつらつら書いてる小説ではなく、ここに来るお客さんたちが凄く暖かくて、ほっこりするお話です。お店自体が凄く暖かい空間ってことが文章からひしひしと伝わってきて、こんなお店が近くにあったらぜひ通いたいものです。
 
 
みなさんもおうちの近くに暖かく迎えてくれる居酒屋、第二の実家のような居酒屋を見つけてみては?